■式と変数とは
既存機能のテーブル内での定数機能が拡張され「式と変数」へと名称変更されました。定数機能では、数値や文字列を定数としてあらかじめ登録することにより値の共通化が可能でした。
(例)消費税を$TAXとして変数化しておくことにより、消費税変更があったときなどに$TAXの値を1カ所変更するだけで、$TAXを使用している複数の個所を一度に変更することができます。
[式と変数] では、数値や文字列だけではなく、計算式や関数などを使うことができます。式と変数機能を使うことにより、式を単純化したり、項目の数を減らすことができます。変数に記述した計算式はサーバー側で処理されるため、クライアント側での処理が軽減されます。
作成した変数は、計算式項目内の式に変数(例:$TAX)を記述することで使用できます。
■設定画面詳細
①タブ
設定画面へは、フォーム編集画面の式と変数タブから遷移することができます
②変数名
ここに設定した変数名を計算式項目の式内に記述することで、変数を使用することができます。変数名が「TEST_T」の場合、式内に「$TEST_T」と記述します
③データ型
文字列、数値、レコード参照、マクロから選ぶことができます。ここで選択した型を変数が返します
※型:レコード参照、マクロの使用方法につきましては、下記を参照ください
④式
変数として設定する値を設定します。文字列だけでなく演算子、関数、定数などを設定することができます
⑤備考
作成した変数の役割や挙動などのメモを備考欄に残すことができます
⑥操作ボタン
+ボタン:新しい変数を作成することができます
×ボタン:作成した変数を削除することができます
■使用例
変数名 | データ型 | 式 | 結果 |
$$TEST_MOJI | 文字列 | abc | 文字列abcを返します |
$TEST_NUM |
数値 |
100 | 数値100を返します |
$TEST_CON | 文字列 | $$TEST_MOJI | 文字列abcを返します |
$TEST_AND | 文字列 | $$TEST_MOJI&$TEST_NUM&"200" | 文字列abc100200を返します |
$TEST_CAL1 | 数値 | $TEST_NUM-10 | 数値90を返します |
$TEST_CAL2 | 数値 | SUM(項目ID) | 項目IDの合計値の数値を返します |
$TEST_IF | 文字列 | IF(項目ID==$TEST_NUM,"YES","NO") | 項目IDが100なら文字列のYESを返します |
【型:レコード参照の使い方】
型にレコード参照を使用することにより、[レコード参照]項目を「式と変数」に置き換えることができます。フォーム内に[レコード参照]項目を配置しなくとも、[計算式]項目内に「式」を入力すれば、あらかじめ設定したレコード参照の結果を直接取得することができます。
変数名 | データ型 | 式(計算式項目内に入力) | 結果 |
$RECORDS_AA | レコード参照 | $RECORDS_AA.AVG(列番号) |
$RECORDSに設定されているレコード参照項目内の項目の平均値を返します。
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$RECORDS_A | レコード参照 | 例:$RECORDS_A.SUM(列番号) |
$RECORDS_Aに設定されているレコード参照項目内の項目の合計値を返します。
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$RECORDS_B | レコード参照 | 例:$RECORDS_B.COUNT(列番号) |
$RECORDS_Bに設定されているレコード参照内の項目で、値が入力されている項目の個数を返します。
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$RECORDS_C | レコード参照 | 例:$RECORDS_C.COUNTA(項目ID) |
指定した範囲内(項目ID)に、データが入っている項目の個数を返します。
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【型:マクロの使い方】
「マクロ機能」とは[マクロ] を指定することで、式の中に仮引数を 「@」 で定義することが可能となります。 実引数の指定は、計算式項目で指定します。
汎用性のある計算式はあらかじめ「式と変数」にて定義しておくと長い計算式でも簡単に置き換えることが可能となります。
(例)[変数名] $macro [ データ型] マクロ [式] @1+@2