ワークフローマニュアル
Ver.1.1
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~ もくじ ~
- ワークフローとは
- ワークフローでできること
ワークフローの設定方法
いろいろな設定
1.ワークフローについてーーーーーーーーーー■
1-1.ワークフローとは
ワークフローとは、業務の一連の処理や流れを定義することや、その業務の手助けをするサービス/ツールなどの事をいいます。これまで何気なく行われてきた業務内容を整理し、Canbus.でワークフロー化することで、業務を効率化することが可能になります。
1-2.ワークフローでできること
ワークフローを活用することで、業務時間の削減だけではなくいろいろなメリットを得ることができます。
普段行っているいろいろな業務をワークフロー化することができます。
例)経費利用申請、見積書作成、稟議書、物品購入依頼、など
・Canbus.でのワークフロー化によるメリット
【作業ミスを減らすことができます】
・申請書の紙などの紛失、伝言ミス、対応もれのミスやトラブルを減らすことができます。
【業務の手間を減らすことができます】
・統一されたフォームや決められた流れで業務を行うことで、
業務の不備を防ぎ無駄な手間を減らすことができます。
ルールの逸脱なども減らすことができます。
・Canbus.で一元管理することで、各業務の状況確認など業務の管理がしやすくなります。
【業務時間を短縮することができます】
・クラウド上での業務が可能になる為、担当者の外出などによる業務の停滞を防ぎます。
・申請書類などの物理的な回覧時間を短縮することができます。
・ワークフローのイメージ
以下の図は、ワークフローのイメージです。ワークフローの設定をするには、「プロセス」「操作」「作業者」などの設定が必要になります。一連の業務フロー内の各処理の事を、プロセスと呼びます。各プロセスに、操作内容や作業者を設定することでワークフローができあがります。
・Canbus.でのワークフロー活用イメージ
上記のイメージが、Canbus.ではどのような動きになるのか確認してみましょう。
①Aさん(申請者)がフォーム申請書に必要事項を入力して、保存ボタンを押します。
②保存ボタンを押すと、レコード詳細画面上にワークフローの操作ボタンが現れます。
③操作ボタンの「申請」を押すと、ワークフローが次のプロセスに移行します。
(部長に承認依頼)
4.作業者として指定されている○○部長がフォーム上の申請内容を確認して、承認ボタンを押すと承認が完了となります。
※承認完了時に、申請者に承認完了を通知することも可能です。
■ワークフローの設定方法ーーーーーーーーーー■
1.ワークフロー設定の準備
・ワークフローアプリを作成するには?
Canbus.でワークフローアプリを作成するには、ワークフローとして使いたい対象のアプリに「ルート管理設定」を追加することが必要となります。ルートには、そのテーブルのみで使用できる「テーブル専用業務フロー」とCanbus.環境内で流用することのできる「共通業務フロー」がございます。
・実現したいワークフローのイメージをしてみましょう。
図のように実現したいワークフローのイメージを作りましょう。ワークフロー化したい業務を整理することで、スムーズに設定することが可能になります。
■実現したいワークフローのプロセスを考えてみましょう。
どのようなプロセスが必要か、いくつプロセスが必要か、などを考えてみましょう。
■各プロセスで必要とされる操作や作業者を考えてみましょう。
各プロセス内での作業者や処理の内容を設定します。次のプロセスに進むためのボタンや条件などをも考えてみましょう。
2.作成方法
1.もとになるアプリを用意しましょう。
ワークフローとして使いたいアプリを用意しましょう。通常のアプリに「ルート管理設定」を追加することで、ワークフローアプリを作成することができます。
フォーム編集はルート管理設定後でも可能となる為、ひとまずアプリストアなどから雛形となるアプリを用意して頂いても問題ございません。
2.アプリのルート管理を有効にする。
テーブルの設定画面を開き、ルート管理設定画面に進んでください。
3.①「承認ルートを有効にする」にチェックをつけて、
②「承認ルートを作成する」をクリックします。
※「レコードの保存時に内容を公開する」にチェックをつけなかった場合、レコードの作成者が保存ボタンを押した際に、下書きレコードとなります。申請ボタンなどを押すまで下書きとして扱われる為、必須項目チェックなどが適用されません。
③新規業務フロー作成をクリックしてください。
4.業務フローの設定画面について
【業務フロー作成画面の説明】
以下の画面が、業務フローの設定画面になります。
こちらの画面で業務フローのプロセス、操作内容、作業者などの設定ができます。
5.それでは、以下のイメージの様な業務フローの設定をしてみましょう。
6.業務フロー名を入力してください。
「○○経費申請フロー」など、他のフローと識別しやすい名前がおすすめです。
7.「申請書作成中」のプロセスの設定をしましょう。
プロセス(未処理)をダブルクリックすると設定画面を開くことができます。
【業務プロセス設定画面の説明
①印影を表示する
ルート管理画面で「レコード上に作業者の印影を表示する」にチェックを入れると表示されます。
プロセスごとに印影の表示 / 非表示の設定をすることが可能です。
②プロセスの移行条件
そのプロセスに移行するための条件を設定します。レコードの項目の値を移行条件とすることで、「金額が〇円以上は部長承認へ、未満であれば課長承認へ」などの処理の条件分けも可能となります。
③移行操作/移行先
そのプロセスでの処理の内容を設定します。表示させるボタン名やボタンクリック時にどのプロセスへ進むかを設定することができます。ボタンクリック時の通知設定もおこなうことができます。
④セットを追加
プロセスの移行条件/操作/移行先などの一連のセットを追加することができます。レコードの値を条件に処理を分岐させたい時などには、こちらから設定行を追加します。
8.申請書作成中のプロセスの設定をします。
※初期表示時に以下と同様の内容であれば、ここでの設定内容はプロセス名の変更のみとなります。
9.保存ボタンを押して、設定を保存しましょう。
10.次に、部長承認中のプロセスの設定をします。
未設定のプロセスをダブルクリックして、設定画面を開きましょう。
11.業務プロセス設定画面が開くので、以下の様に設定してください。
12.設定が終われば、保存ボタンを押してください。
以下のように、業務フローに設定が反映されます。
ここまでの操作で、以下の様な設定ができました。
・申請書作成中で「申請ボタン」を押すと、部長承認中のプロセスに移行します。
・部長承認中で「承認ボタン」を押すと、完了に移行します。
・部長承認中で「差戻し」を押すと前のプロセスに戻ります。
13.部長承認中プロセスが置かれている行の作業者をクリックし、
作業者設定画面を開きます。
設定が終われば、保存ボタンを押してください。
作業者の設定方法は、以下をご参照ください。
作業者とは、そのプロセスにおいて承認などの操作が必要になるユーザーの事を指します。作業者は、管理者側であらかじめ固定しておく設定や、前のプロセスのユーザーに応じて自動で作業者が決まる設定や、つどユーザーが選択するように設定することもできます。
【業務役割】
作業者の指定方法を選択することができます。
「ユーザー選択(一人)」のように、ユーザー1名に対して作業者を設定する方法や、
組織や役割に対して作業者を設定する方法などがあります。
【対象人数】
業務役割で複数の作業者を指定できる方法を選択した場合、対象人数の設定が必要になりま
す。
対象人数とは、指定された作業者(複数)のうち、次のプロセスに進むために必要な操作(承認
者)の数です。「全員」とした場合、作業者に指定されたユーザー全員の操作(承認など)がお
こなわれるまで、次のプロセスには進みません。「1人」とした場合は、作業者に指定された
ユーザーのうち、1人が操作(承認)すれば、次のプロセスに進みます。
【作業担当者】
管理者側で、あらかじめユーザーを作業者に指定することができます。
ユーザーがつど作業者を選ぶ必要がない時には、作業者を設定しておくと便利です。
「変更許可」設定により、利用ユーザーが指定されている作業者を変更できるかできないかを
制御することもできます。
【自動でフローを進める】
設定をオンにすることで、直前のステータスと作業者が同じ場合、自動でフローを進めること
が可能となります。
【業務役割詳細】
・ユーザー選択(一人)
1名のみ作業者に指定できます。
・ユーザー選択(複数)
複数のユーザーを作業者に指定できます。
・前の作業者の上司
前のプロセスの作業者の上司が自動的に指定されます。
各ユーザーのプロフィール設定にて、上司の設定をしておく必要があります。
・前の作業者の組織+役割
前のプロセスの作業者が所属している組織の役割を指定することができます。
前の作業者が営業部の場合には、「営業部(組織)の主任(役割)」のように指定します。
指定した役割にユーザーが複数名存在した場合には、全員が作業者となります。
・特定の組織+役割
前の作業者の所属に関わらず、組織と役割を指定することができます。
・役割グループ
ユーザー管理画面で作成した役割グループを作業者に指定することができます。
※役割グループ:所属組織とは別にユーザーをグループに所属させることができます。
○○推進委員会などのように、組織や部門を超えたグループの作成が可能です。
役割グループは、ユーザー管理画面で設定できます。
14.業務フローの設定ができれば、保存ボタンを押します。
ルート設定画面に戻ります。
15.保存したプロセスと項目ごとの権限管理設定ができます。
申請以降のプロセスでレコードの編集を制限したい場合などに利用します。
設定が終われば保存ボタンを押して、設定を完了させてください。
■その他いろいろな設定ーーーーーーーーーー■
・タイマー設定
通常のプロセスの代わりにタイマーを置くことで、時間の経過によって次のプロセスに移行するようなフローの作成が可能です。日時指定または経過時間を設定することができます。
【設定手順】
1.タイマーを設定したい業務フローの設定画面を開きます。
タイマーアイコンをドラッグ&ドロップし、フローにタイマーを追加します。
2.配置したタイマーをダブルクリックし、設定画面を開きます。
①「日時設定」を選択した場合には、設定した日時を過ぎれば、次のプロセスに移行します。
設定例)○年○月○日○時○分
「タイマー設定」を選択した場合には、設定した時間が経過すれば、次のプロセスに移行します。
設定例)○時○分○秒
②移行条件には、次のプロセスを設定します。
設定を保存すれば完了です。
・サブプロセス設定
サブプロセスを利用することで、他のワークフローの処理が完了した後に、メインのワークフローの次のプロセスに進むといった業務フローの作成が可能になります。
【設定方法】
1.サブとなるワークフローアプリを準備します。
※ワークフローを利用していれば、どのようなアプリでも問題ございません。
2.メインとなるワークフローにサブプロセスを配置します。
サブプロセス向けに作ったワークフローアプリを設定します。
3.配置したサブプロセスをダブルクリックし、設定画面を開きます。
①:サブプロセス名を入力します。
②:先程用意したサブプロセスで利用するアプリとテーブルを選択します。
③:サブプロセスが完了した後に移行する次のプロセスを選択します。
設定を保存すれば完了です。
・レコードの値によって、フローを分岐させる
フォームの項目の値を条件にして、処理の流れを分岐させることができます。例えば、申請金額が○○円以上の時のみ社長承認が必要といったフローに、自動で分岐させることなどができます。
1.業務フローの編集画面を開きます。
2.業務フロー編集画面にて、以下のようにプロセスを配置し、プロセス名を変更してください。
3.プロセス名:未完了の移行先プロセスを設定します。
4.プロセス名:部長承認の設定画面を開き、条件分岐の設定をおこないます。
5.プロセス名:社長承認の設定を開いて、移行先プロセスに完了を設定してください。
6.部長承認、社長承認それぞれのプロセスの作業者を設定してください。
保存ボタンを押せば、設定完了です。
・いろいろな条件設定について
■ユーザー、役割、組織によって条件を分岐させる
文字列や数値などの項目の他に、ユーザー、役割、組織などを条件に処理を分岐させることもできます。
各設定内容につきましては、以下をご参照ください。
「特定の組織」の設定
特定の組織が条件に設定された場合、その組織に所属しているユーザーが現在の作業者の場合の時のみ操作ボタンが表示されます。
「特定の役割全員」の設定
特定の役割全員が条件に設定された場合、その役割に所属しているユーザーが現在の作業者の場合の時のみ操作ボタンが表示されます。
「特定の組織+役割」の設定
特定の組織+役割が条件に設定された場合、特定の組織の特定の役割に所属しているユーザーが現在の作業者の場合の時のみ操作ボタンが表示されます。
「ユーザー選択」の設定
ユーザーの選択が条件に設定された場合、そのユーザーが現在の作業者の場合の時のみ操作ボタンが表示されます。
「申請者」の設定
特定の申請者が条件に設定された場合、そのユーザーが申請者の場合の時のみ操作ボタンが表示されます。
■複数の条件を設定する。
プロセス移行条件は複数設定することができます。条件を複数選択した際には、各条件をAND条件とするかOR条件とするか設定できます。
■引き戻し処理の設定
引き戻しの設定ができます。前の作業者の引き戻しを許可した場合は、現在のプロセスの一つ前のプロセスの作業者が引き戻すことができます。作成者の引き戻しを許可した場合は、その申請の作成者が引き戻し処理を行うことができます。
■改訂履歴ーーーーーーーーーー■
改訂日時 |
バージョン |
内容 |
2019-09-17 |
Ver.1.0 |
初版発行 |
2019-10-03 |
Ver.1.1 |
いろいろな条件設定について追記 |
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